


「いい天気ね。」
「マキ、おはよう。」

「おはよう、ナオくん。よく眠れた?」
「うん。シグザム行きの乗り物はちょっと酔うんだけど寝たら治ったよ。」
「よかった。私、朝食の準備してくるわね。」

「あ、その、マキ。ちょっと話が。」
「なぁに?また唐突に何か教えてくれるの?」

「その、僕、ヴァンパイアから普通のシムに戻ったんだ。」
「そうなのね‥‥‥」

「って‥‥えぇ!?ホントに唐突ね!」
「黙っててごめんね。」

「‥‥でも、どうして?」

「‥‥マキや子どもたちと一緒の時間を生きて、一緒に老いていきたいと思ったから。その‥‥これじゃあなんか変‥‥かな。」

「ううん。ありがとう。」

(パパたちは出かけちゃったのかぁ。ナオキと公園にでも行こうかな。‥‥あ!)

(叔父さん、どこ行くんだろ。)

「叔父さん、どこへいくの?」



「仕事だよ。」

「こんな暑いのに、真っ黒なんだね。大変そう。」
「そうだね、ナオミもそのうち判る時がくるかな?」
「やだなぁ~」

「そろそろ行かないと。シッターさんを呼んだから良い子にしててね。」
「うん、わかった。」


「いってらっしゃーい!」


ブーーン‥‥ ブーーン‥‥
「うーん‥‥」

「なに‥電話‥‥?」

「‥‥ナオミから電話‥‥?」

「もしもし、ナオミ?どうしたの?」

「パパが恋しくなっちゃった?」

『そんなんじゃないよ!!パパ、早く帰ってきて!!』

「何があったの?ジョセフは?」
『ジョセフ叔父さん、昨日、仕事に行くって言って、それから帰ってこないの!』

(‥‥ジョセフが?)
『パパ、玄関の植物が‥‥』

「植物‥‥?」
『あの光ってた植物!!動いてるの!!』

「‥‥!」
『パパ、お願い帰ってきて‥‥!』

「わかった。すぐ帰るから待ってるんだよ。」

「‥‥‥」

「‥‥マキ、ごめん。行ってくるよ。」


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